28:
名無しさん@おーぷん:2014/07/26(土)12:39:55 ID:
あやちょが京都で寺見たり美術館行ってるのはみんなもう想定内なのできっとあえて探さないはず。
29:
名無しさん@おーぷん:2014/07/26(土)15:21:31 ID:
>>28
そこまでわかってんのならまろ迎えに行けよw
30:
名無しさん@おーぷん:2014/07/26(土)15:28:44 ID:
39:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:25:29 ID:
40:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:26:14 ID:
スマイレージの福田花音は苛立ちを募らせていた。
リーダーの和田彩花が失踪して数日、事務所のスタッフが彩花が行きそうな場所を捜索するも一向に彩花を見つけられない。
数日前のレッスン入りの際、彩花の書き置きに最初に気付いたのは後輩の中西香菜だった。
同じく後輩の田村芽実、竹内朱莉そして勝田里奈がスタジオ入りする中、彩花の不在に気付いた香菜は続けて書き置きの存在にも気付いたのだ。
書き置きを手にし、香菜の色白の顔がさらに紙のように白くなる。
凍りつく香菜から書き置きをひったくり、花音が目にしたのは見慣れた字で書かれた「探さないで下さい、バイバイ」という一文だった。
41:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:27:22 ID:
彩花の事は心配だったが、花音には花音自身がすべき事があった。
数日後のコンサートは事務所の先輩達と合同のコンサートとは言え、スマイレージとしての穴を開ける訳には行かない。
それに、車を持たない花音の行動範囲は制限されている。その事がまた花音を苛立たせた。
42:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:40:24 ID:
サスペンスドラマのような立ち上がりだなww
わくわく
45:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:47:46 ID:
美術館や寺院から彩花を発見出来ない旨の報告を受ける度、「探さないで下さい」と書き置きを残した彩花がそんなに分かりやすいところにいるものか、と思っていたが「それならば彩花は何処にいる?」と自分に問いかけても答えは得られない。
そもそも、6年以上の付き合いだが、花音は未だに彩花の事がよく分からなかった。それでも彩花の事を尊敬しているし、大事な同僚なのは変わらない。
46:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:48:40 ID:
ついにコンサートの当日朝まで、彩花は見つからなかった。
ここまで来たらやるしかない、花音は覚悟を決めた。5人のスマイレージで出来る限りの最高のパフォーマンスを見せるのだ。
と、花音の携帯が着信を告げる。
彩花が見つかった。
しかし衰弱状態であり、今日の今日でパフォーマンスすることは無理であるとーーー
花音の覚悟は更に深まった。
47:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:51:57 ID:
数ヶ月前、冬のコンサートで花音が体調不良で休んでしまった公演では花音がいつも担当している煽りを彩花が代わってやってくれた。
今回はその恩返しだーーー
大丈夫、彩花のいないステージは初めてではない。
「かにょん!」「かななん!」「タケちゃん!」「りなぷー!」「めいめい!」
「keep your smile!」
楽屋を出る前に円陣を組み、気合を入れ直す。
そうだ、私達はs/mileageーーー
客前で笑顔を絶やすことがあってはならないのだ。
51:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:54:49 ID:
昼夜二公演が終わると、花音は取るものもとりあえず、タクシーを捕まえ、行く先を新大阪駅と告げた。マネージャーに聞いて書き留めてあった彩花の入院する都内の病院へ急ぐためだ。
公演の途中、彩花の具合は快方に向かっていることも、翌日には退院して一緒にパフォーマンス出来ることも聞いていたがいても立ってもいられなかった。
彩花の入院する病院に着くと、当然ながら既に面会時間は終了していた。
呆然としているとー
「福田さん?!」と花音を呼ぶ声がする。
声の主はーー日本人離れしたスタイルの良さ、間違いない。彩花の妹だ。
彩花の妹は受付に花音が彩花の同僚であり、彩花にとっても大切な人である事を告げると、「きっとお姉ちゃんも喜びます、今は寝てるけどーー」と花音に告げ、母親と共に帰宅の途についた。
花音は彩花の家族に何度も感謝すると、彩花の病室へ向かった。
53:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:55:48 ID:
真っ暗な病室では、彩花はその細い腕に点滴を受けていた。少し力を加えれば折れそうな二の腕ー
花音はその細い腕に数え切れないん回数心の中で嫉妬したことを思い出し、少し恥ずかしい思いに駆られた。
花音は彩花を起こさないよう、細心の注意を払い物音を立てないように過ごしていたが、彩花が上体を起こし、ああよく寝たとばかりに腕を伸ばす。
彩花が目を覚ました。
54:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)20:56:54 ID:
「あ、あやちょ起こしちゃった!?ごめんね」
「ううん、あやここでずっと寝てたからもう眠くないの」
「さ、さっきまではるなんとくどぅーもいたんだけどさ、あやちょ起きなかったからー」
何故か余計な嘘をついた。
オリックス劇場からタクシーを飛ばし、最終の新幹線に乗って来たのだから飯窪春奈も工藤遥も来ているはずがない。そんな事はあとあと彩花が万全の体調で考えればすぐにバレる。
彩花は少し思案顔をした後、「花音ちゃんありがとう」とつぶやいた。
やっぱり嘘がバレたか、と思い「ごめんね、最初に来たのが私で…」と返す。
「え?くどぅーとはるなん来てたんじゃないの?」キョトンとする彩花。暗がりの中で大きな瞳が輝く。
心の中で「バレてなかったのかよ!」と叫ぶ花音。
マズイ、これはマズイ。これ以上墓穴を掘り進める訳にはいかない。
「い、いや、最初に来たのが私だったらあやちょ嫌なんじゃないかなーって」
焦る花音に彩花はぷっと吹き出す。
「そんな事ない、花音ちゃんが来てくれて嬉しいよ」彩花の言葉の語尾は鼻声だった。
「あや、花音ちゃん無しでは生きていけないもの」
「泣かないでよ…」かく言う花音も泣いていた。
泣き声は、二人がいつの間にか眠りにつくまで止まらなかった。
58:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)21:36:43 ID:
翌朝、花音が起きると既に彩花は準備を済ませていた。
花音も手短に準備を済ませる。
東京駅に向かうタクシーの中では、ふたりとも押し黙ったままだった。
新大阪に向かう新幹線に乗ったとき、彩花が口を開いた。
「ねぇ、花音ちゃん。」
「ん?」
「今日、ラーメン食べに行こうよ。武道館の前に二人で行った店。」
今夜も東京へとんぼ返りするのか…
まぁ、たまにはそんなのも悪くない。
「ねぇ、あやちょ。」
「ん?」
「いなくなった時、何処に行ってたの?」タクシーの中で聞けずにいた質問をぶつける。
「美術館行ったり、お寺に仏像さんに会いに行ったりしてたよ」
ーーーーやはり私は和田彩花を分かっていなかったらしい。
それでも良い。彩花は私を頼ってくれているし、私は彩花を尊敬している。
オリックス劇場に着けば、また6人のスマイレージが始まる。
「DAWA!」
「かにょん!」
新大阪駅で降りると昨日足りなかった分を取り戻す意味で、二人だけの円陣を組んでみた。
「keep your smile!」
ー完ー
59:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)21:37:34 ID:
うーん、長い。長すぎる。
この点については徹底的に反省するべきだな。
62:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)21:55:35 ID:
64:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)23:20:35 ID:
完結させてあることが素晴らしい
オイラはだらだらだらだら書く癖があるから
微エロが無駄に長くなってる
65:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)23:27:29 ID:
この板、なんでこんなに書き手さんがいるの?
ハロブロ板ってそういうもんなの?
なんか凄いね。
67:
名無しさん@おーぷん:2014/07/27(日)23:34:48 ID:
妄想を具現化してるだけ
特に書き手という意識は無いし
思い付くようなら一度書いてみるのをお勧めします
76:
名無しさん@おーぷん:2014/07/29(火)22:53:40 ID:
良い話とか出来上がってる話だと
何も言えなくなって書き込まないのよね